0系
 0系は1964年10月に東京‐新大阪間で営業運転開始した時から長く使用された初代新幹線車両で,当初は12両編成で営業最高速度は210km/hでしたが,1986年以降220km/hに引き上げられました。架線の交流電圧は25kV,周波数は60Hzで車内の主変圧器で降圧しタップ切替え後シリコン整流器で直流に変換し,直流直巻電動機を駆動します。また全電動車方式を採用しています。23年間にわたり合計3,216両が製造されたため多くのマイナーチェンジがなされ,たとえば前期車は前後2座席で1つの窓(大窓)であったのが,後期車は1座席で1つの窓(小窓)になり,印象がずいぶん異なります。0系は東海道区間から撤退後も山陽区間では長く使われましたが2008年に引退しました。なお,0系(ゼロけい)という名称は1980年に誕生した東北・上越新幹線用の200系との区別のために生まれた言葉で,それまでは新幹線電車と呼ばれていました。
形式 記号 番号 両数 主な仕様
15形 Ms 1‐96
1001‐1043
139両 グリーン席を備える中間電動車,36形を除く偶数各形式とペアを組んで使用,主制御器,抵抗器,電動発電機を搭載,乗降口は博多方1箇所
16形 M's 1‐143
1001‐1041
2001‐2035
219両 グリーン席を備える中間電動車,27形を除く奇数各形式とペアを組んで使用,集電装置,主変圧器,整流装置,空気圧縮機を搭載,乗降扉は両端に設置
21形 Mc 1‐143
1001‐1051
2001‐2030
224両 普通席を備える制御電動車で博多向きの運転台を持つ先頭車,36形を除く偶数各形式とペアを組んで使用,主制御器,抵抗器,電動発電機を搭載
22形 M'c 1‐143
1001‐1051
2001‐2030
224両 普通席を備える制御電動車で東京向きの運転台を持つ先頭車,27形を除く奇数各形式とペアを組んで使用,集電装置,主変圧器,整流装置,空気圧縮機を搭載
25形 M 1‐183
201‐247
401‐440
501‐699
701‐843
901‐947
1001‐1103
1201‐1208
1401
1701‐1703
2001‐2053
2201‐2216
2401
2701‐2713
857両 普通席を備える中間電動車,36形を除く偶数各形式とペアを組んで使用,主制御器,抵抗器,電動発電機を搭載
26形 M' 1‐180
201‐386
401‐410
501‐606
701‐980
1001‐1102
1201‐1313
2001‐2038
2201‐2251
1066両 普通席を備える中間電動車,27形を除く奇数各形式とペアを組んで使用,集電装置,主変圧器,整流装置,空気圧縮機を搭載,乗降扉は両端に設置
27形 Ma 1‐96
1001‐1003
99両 普通席を備える中間電動車,36形または36形改造の26形とペアを組み使用,車椅子対応設備を備え,主制御器,抵抗器,電動発電機に加え,空気圧縮機,平滑リアクトル等を搭載
35形 Mb 1‐150 150両 普通席とビュフェを併設する中間電動車,運転時間が短い東海道新幹線では正規の食堂車は用意されず軽食堂の機能が求められ,側窓向きテーブルに回転椅子を装備
36形 M'd 1‐96
1001‐1003
99両 側廊下式の全室食堂車,中間電動車,屋根裏と床下に巨大な水タンクを装備,空気圧縮機など一部機器を27形に振り分けて搭載したためペア相手は27形に限定
37形 Mb 1001‐1070
1501‐1527
2501‐2542
139両 普通車とビュフェを併設する中間電動車,ビュフェはスペースを縮小し回転椅子を廃止し立食のみ,車販基地としての機能を重視
16形
No.D700_180502‐079
2018年5月2日
0系 H1編成
16‐1
京都鉄道博物館
0系グリーン車の横顔。黄色のシートと大窓が懐かしい。
(2018/05/26追加)
No.D850_221228‐007
2022年12月28日
0系 H1編成
16‐1
京都鉄道博物館
下枠交差形パンタグラフを備えた大窓グリーン車16形1号車。
(2023/01/07追加)
21形
No.169‐02
1989年8月16日
0系21形
東海道新幹線 新大阪駅
0系が主力だった頃。
(2013/09/15追加 2022/06/12ワイド化)
No.187‐05
1990年4月28日
0系 21‐1012
山陽新幹線 博多駅
小窓の0系1000番台博多方先頭車21‐1012のJRマークと博多南行き方向幕,扉横には90年花博のステッカー。
(2022/06/12追加)
No.295‐05
1993年4月28日
0系21形
東海道新幹線 東京駅

東京駅15番線に到着した「こだま」 Yk18編成。


No.D70s_080103‐33
(息子撮影)
2008年1月3日
0系 R62編成
21形
山陽新幹線 広島
R61〜R66編成は,2000年春に運用を終えたウエストひかりに使用されていた6両編成の車両を使用して組成された「こだま」用編成。
No.D700_120103‐260
2012年1月3日
0系
21‐1
交通科学館



弁天町の交通科学館に展示されていた21‐1。博多向きの先頭車。
(2022/06/17追加)
No.D700_20120104‐342
2012年1月4日
0系21‐86
リニア・鉄道館



このリニア・鉄道館は薄暗い大宮の鉄博よりずっと明るくて撮影しやすいのが特徴。
(2022/06/12追加)
No.D700_20120104‐477
2012年1月4日
0系21‐86
リニア・鉄道館
貫禄の0系先頭車,21‐86。前面の丸い鼻は光前頭と呼ばれ,開業当初は発光していました。しかしバードストライクによる破損が多発したため,FRP製の光らないものに変更されました。内部には連結器が入っています。
No.D700_20120104‐443
2012年1月4日
0系21‐86他
リニア・鉄道館
手前から,0系21形式,100系123形式,300系量産先行試作車322形式,300系量産車323形式。
(2022/06/12ワイド化)
No.D700_20120104‐409
2012年1月4日
0系21‐86
リニア・鉄道館



架線がないのですっきりします。
No.D700_20120104‐439
2012年1月4日
0系21‐86
リニア・鉄道館
青バックの新大阪行き[ひかり]の電幕
(2017/03/25追加)
No.D700_20120104‐421
2012年1月4日
0系
21‐86
リニア・鉄道館


運転席の屋根上にある静電アンテナ,架線に電圧(AC25kV)が印加されているかどうかを検知します。パンタグラフは2両に1基ずつ設置され,8基のパンタグラフが高速走行時には派手にスパークしました。特に夜間走行シーンは圧巻でした。
No.D700_20120104‐482
2012年1月4日
0系 K17編成
21‐86
リニア・鉄道館

正面から。
(2022/06/12追加)
No.D700_150505‐754
2015年5月5日
0系 R61編成
21‐7008
川崎重工兵庫工場



特徴のある顔を広角で撮影。
(2015/05/24追加)
No.D700_150505‐756
2015年5月5日
0系 R61編成
21‐7008

川崎重工兵庫工場
小窓が並ぶ後期型の側面
(2015/05/24追加)
No.D700_150718‐417
2015年7月18日
0系 N2編成
21‐2
鉄道博物館
0系初期車の大窓の貫禄。
(2022/06/17追加)
No.D700_150718‐418
2015年7月18日
0系 N2編成
21‐2
鉄道博物館
号車サボと座席指定サボ。電幕がないことで,改めてそこらの国鉄形車両よりも古い年代の車両であるということが理解できます。
(2022/06/17追加)
No.D700_150718‐421
2015年7月18日
0系 N2編成
21‐2
鉄道博物館
乗務員扉のN2の編成番号。
(2022/06/17追加)
No.D700_150718‐422
2015年7月18日
0系 N2編成
21‐2
鉄道博物館
乗務員扉と客室扉。
(2022/06/17追加)
No.D700_150718‐423
2015年7月18日
0系 N2編成
21‐2
鉄道博物館
チャームポイントの前灯(標識灯)と光前頭。
(2022/06/17追加)
No.D700_150718‐426
2015年7月18日
0系 N2編成
21‐2
鉄道博物館
スカートと排障器。
(2022/06/17追加)
No.D700_150718‐444
2015年7月18日
0系 H25編成
21‐25
鉄道博物館



21‐25の乗務員扉に記載されているH25j編成の表記。運転台とデッキのみのカットモデルとして展示されています。
(2022/06/17追加)
No.D700_150718‐446
2015年7月18日
0系 H25編成
21‐25
鉄道博物館



在来線特急電車との共通点を見つけるのが楽しい乗務員扉周辺。
(2022/06/17追加)
No.D700_180502‐075
2018年5月2日
0系 H1編成
21‐1
京都鉄道博物館



21形のトップナンバーが展示されています。
(2022/06/17追加)
No.D850_221228‐005
2022年12月28日
0系 H1編成
21‐1
京都鉄道博物館
21‐1を先頭にした0系H1編成。日本の鉄道150周年を見通したとき,最もインパクトのある車両といっても異論はないでしょう。
(2023/01/07追加)
No.D850_240629‐159
2024年6月29日
0系 R61編成
21‐7008
川崎車両 兵庫工場


再訪による撮り直し。塗装が新しくなっています。
(2024/07/10追加)
No.D850_240629‐160
2024年6月29日
0系 R61編成
21‐7008
川崎車両 兵庫工場
小窓の2000番台をアコモ改良した7000番台車で,本音は0番台車を設置したかっただろうと思います。
(2024/07/10追加)
No.D850_240629‐162
2024年6月29日
0系 R61編成
21‐7008
川崎車両 兵庫工場
クハ26001と並んだ0系21形車の写真も再撮影
(2024/07/10追加)
22形
No.187‐07
1990年4月28日
0系
22形1000番台
博多南線 博多南駅
博多南駅から臨む博多総合車両所。当時はまだ小窓の0系1000番台車の天下でした。博多南線はJR西日本の路線で福岡近郊区間に含まれています。
(2022/06/12追加)
No.D200_20110824‐122
2011年8月24日
0系
22‐75
青梅鉄道公園
青梅鉄道公園には0系22‐75が展示保存されています。22形式は東京方の制御電動車で,22‐75は万博輸送用に増備された10次車で,1969年7月〜1970年2月に180両製造され,この製造分から16両化が開始されています。屋根の上には静電アンテナと騒音防止用のディフレクタのないオリジナルの下枠交差形パンタグラフ。
(2022/09/03追加)
No.D200_20110824‐124
2011年8月24日
0系
22‐75
青梅鉄道公園


22‐75の正面。
(2022/09/03追加)
No.D200_20110824‐125
2011年8月24日
0系
22‐75
青梅鉄道公園
標識灯と光前頭。
(2022/09/03追加)
No.D200_20110824‐126
2011年8月24日
0系
22‐75
青梅鉄道公園
22‐75は東京方16号車として製造されていますが,1号車のサボが入っています。
(2022/09/03追加)
No.D200_20110824‐127
2011年8月24日
0系
22‐75
青梅鉄道公園


22‐75の形式表示と乗務員扉。編成番号は入っていません。
(2022/09/03追加)
No.D200_20110824‐128
2011年8月24日
0系22‐75
青梅鉄道公園
実用速度200km/hを支えたDT200形台車。固定軸距は2,500mm,車輪径は910mm。ブレーキは空圧油圧変換式のてこ式押付装置による車輪ディスクブレーキを採用しており,光っているのはブレーキディスクローターで車輪の輪心部側面に剛結されていますが,フィンモールドされた裏面側が車輪面から浮いており,この隙間に空気が流れることで放熱性を確保しています。
(2022/09/03追加)
No.D200_20110824‐129
2011年8月24日
0系
22‐75
青梅鉄道公園


貫通面。小型設計された下枠交差形パンタグラフと,特高圧AC25000Vを床下に引きこむための碍子,車端ダンパ,外幌,丸型の密着連結器など見所満載。
(2022/09/03追加)
No.D200_20110824‐130
2011年8月24日
0系
22‐75
青梅鉄道公園
在来線の電車を見慣れていると,この台車の軸距2,500mmが長いことがよくわかります。
(2022/09/03追加)
No.D850_221228‐026
2022年12月28日
0系 H1編成
22‐1
京都鉄道博物館



1964年に日本車輌製造で製造された東京方先頭車22‐1。
(2023/01/07追加)
26形
No.187‐04
1990年4月28日
左 0系 SK46編成
26-5202他 12両
ウエストひかり
山陽新幹線 博多駅
博多駅で0系21形と並ぶウエストひかりSK46編成,6号車は26‐5202。ウエストひかりの地色のアイボリーホワイト塗色は,この年の10月から順次100系と同じパールホワイトに変更されています。この時期ウエストひかり用にSK5, SK10, SK17, SK19, SK25, SK26の12両編成x6本とR51の6編成1本が活躍していました。
(2022/06/12追加)
No.295‐10
1993年4月28日
0系 YK18編成
左 26‐1038 右21‐1017
東海道新幹線 東京駅
1号車21形の「こだま 新大阪」の表示幕。左の2号車は26形で,下枠交差形パンタグラフには騒音防止用のカバーが取り付けられています。
(2013/09/15追加 2022/06/12ワイド化)
35形
No.D850_221228‐010
2022年12月28日
0系 H1編成
35‐1
京都鉄道博物館
1964年に日本車輌製造で製造されたビュフェスタイルの食堂車。東海道新幹線では運転時間が短いことから当初,本格的な食堂車は用意されず軽食を提供するビュフェとされ,窓に沿った長いテーブルには回転椅子が備えられました。
(2023/01/07追加)

 2013年8月25日 ページ新設
 2022年6月12日 写真ワイド化完
 2022年10月29日 キャプション欄左右入替完了
 2023年1月7日 形式一覧表を追加
 2023年1月7日 時系列昇順から形式毎に並べ替え


■参考文献
 Wikipedia 新幹線0系電車


Kano鉄道局TOP 蒸気機関車 電気機関車 ディーゼル機関車 客車 電車 気動車 新幹線