阪急電車

100系

 新京阪鉄道が大阪-京都間の本線(現 阪急京都線)開業に伴い製造した車両で,新京阪P-6形,京阪電気鉄道時代はデイ100,京阪神急行電鉄発足後は100形100系となっています。1927年から1929年にかけ3次にわたり73両が製造されました。車体長は18.288m,車体幅2.79mのリベット組立車体,魚腹台枠を用いており,全鋼製車と半鋼製車があります。主電動機は定格出力149kWの東洋電機製TDK-527で歯車比は2.346,制御段数9段の電動カム軸制御,弱め界磁制御に対応しています。1973年まで活躍し,廃車後116が正雀車庫に保存されています。

■ 新製車 (73両)
形式 車番 製造年 区分 製造所 主な仕様・相違点
デイ100
(Mc)
101-110 1927-1928 1次車 日本車輌製造本店 全鋼製,P-6A,セミクロスシート,二重窓
111-120 1927-1928 汽車製造東京支店
121-126 1928 2次車 日本車輌製造本店 半鋼製,P-6B,セミクロスシート,一重窓
127-129 1928 汽車製造東京支店
130-133 1928 田中車輌
フイ500
(Tc)
511-519 1928 日本車輌製造本店 付随車甲,半鋼製,ロングシート,一重窓
520-521 1928 汽車製造東京支店
フキ500
(T)
500 1928 貴賓車 川崎車輌 1928/11の昭和天皇御大典に合わせ製造,賓客輸送に供与,定員6名
フイ500
(T)
501-510 1927-1928 1次車 川崎造船所 全鋼製,T-1,セミクロス,二重窓 →1929年電動化改造,134-143
522 1928 2次車 汽車製造東京支店 付随車乙,T-2,半鋼製,ロング,一重窓 →1929/7制御車に改造
523-526 1928 田中車輌
527-529 1929 3次車 田中車輌 半鋼製,ロング,一重窓
530-539 1929 日本車輌製造 半鋼製,ロング,一重窓,501-510改造後,501-510(2代)に改番

116
No.55-18
1984年6月16日
116
正雀車庫
特急つばめを追い越す俊足の持ち主として世に名高いP-6・デイ100。1972年に廃車となっていますが,緩衝装置付き連結幌など昭和20年更新当時の姿に復元されています。
(2024/03/23ワイド化)
No.55-19
1984年6月16日
116
正雀車庫


正面。この日は鉄研の取材で訪問し,正雀車庫の車両を撮影させていただきました。
(2024/03/23ワイド化)
No.55-22
1984年6月16日
116
正雀車庫
車内。復元に使われたのは710系のクロスシートとのことです。
(2024/03/23ワイド化)

 2009年7月25日 ページ新設工事開始
 2009年8月22日 ページ公開
 2011年11月19日 形式毎にページ分離
 2024年3月24日 新製車一覧表を追加
 2024年3月24日 キャプション欄左右入替完了
 2024年3月23日 写真ワイド化完了
 2024年3月24日 Safariで半角数字列が電話番号リンクされるのを無効化


 ■参考文献
 ・神戸大学鉄道研究会編 丙線 第30号 阪急電鉄特集 1984年11月発行
 ・篠原 丞 2000系から8000系に至る阪急電鉄新系列高性能電車の系譜 鉄道ファン 328 1988年8月号
 ・篠原 丞 2000系から8000系に至る阪急電鉄新系列高性能電車の系譜 鉄道ファン 332 1988年12月号
 ・阪急電鉄・諸河 久共著 日本の私鉄F 阪急 カラーブックス 保育社
 ・阪急電鉄開業100周年記念HANKYU MAROON WORLD 阪急電車のすべて 2010 阪急コミュニケーションズ
 ・Wikipedia 新京阪鉄道P-6形電車


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